国立ヤンゴン腎臓専門病院透析室を見学。かつ透析室内奥にある、ダイアライザー再利用リユース洗浄場や、再利用ダイアライザー保管倉庫みせてもらいました。数十人の患者さんの名前が書かれた小さな細長いロッカーに洗浄後ダイアライザーが保管され本人のみに十数回のリユースされます。日本は新品使い捨てなので見慣れない風景です。
ミャンマー腎臓学会会長 Thida教授と面談、ミャンマーの腎臓病事情、お聞きしました。またミャンマーNIPRO総代理店ミャンマーユタニ小丸社長に透析病院事情、お聞きしました。
ミャンマーでは1970年軍病院にて初めて透析開始、1996年に主要都市の病院で透析本格スタート。現在、透析施設数六十数ヶ所、今年中に70ヶ所を超える(2019年末で約110カ所に増)。施設それぞれ10床以下が大半でミャンマー全土で約400床。ミャンマーの人口五千万人に対して透析患者2000人。日本が人口一億二千五百万人に対して透析患者三十四万人。ミャンマーではまだまだ透析できる患者はごく少数で、まだ腎臓病は不治の病・死の病かがわかります。
透析に保険はまだ適用されない。全額自費。透析費用は国立病院などは1回約2000円、慈善病院は1200円や無料、私立病院は4000円〜5000円。ダイアライザーは十数回リユース再利用。週1〜2回透析の方が多い。週3回できているのはよほどの富裕層。週1回は国立病院、週1回は慈善病院など複数病院に透析に通う。慈善病院は希望者で順が回ってくると1〜2ヶ月間格安か無料で週1回透析できる。
日本のようにダイアライザーをシングルユース使い捨て希望する患者も富裕層で少数だが出てきた。在宅血液透析例も2件あるが、医師も看護師も自宅に毎回訪問してのHHDなので日本の自己穿刺・自己管理型とは大きく違う。
腎臓移植はミャンマー国内ではまだまだ少なく。インド・タイ・シンガポールに移植手術に行き何百万円もの高額な手術費用がかかります。
ミャンマー人の平均月給約2万円から透析を自費で継続していくのはまだまだかなり困難なことがわかりました。
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